『宇宙』


わたし

わたしのいのち

ここにいるわたしのからだ

ちいさな野の花が咲き風に揺れる地面のうえに
木々がそびえ川が流れ森の向こうにのびる日本の大地のうえに
流れ着いた水が注がれどこまでもひろがる海洋とその彼方
いくつもの陸を超えて風に乗る雲が流れる地球のうえに

そっと息をはく

1億5000万km上空に輝く太陽の周りをまわる
水と金と地と火と木と土と天と海の惑星

重力にささえられて
変わらぬリズムで回転を続ける地球
惑星と星たちがうみだす宇宙の時と空間の中で

目を閉じる

10万光年の先に
太陽と月とまたたく星の彼方遠くに
数えきれないほどの星の輝きを通り過ぎ

わたしは銀河を泳ぐ

幾万光年の彼方
幾千万の銀河をぬけて
はるかどこまで拡がるのか
動き続ける粒子に充ちて空間は拡張する

宇宙にワープ

光り輝くひかりの海
宇宙を照らすひかり
またたききらめきゆらめきひかりにとけるひかりのうみを

静寂と躍動の光の洪水を浴びる

ここにいるわたし
宇宙の海に浮かぶわたし

60兆の宇宙
うまれてはきえる宇宙
ひとつの秩序のもとに
おおきなおおきな広大な宇宙の呼吸

無限に存在する無数の素粒子

その先になにがある?

宇宙の中心に輝く太陽
根源の太陽
宇宙を通り銀河を通り地球を通り
魂の光へ繋がる

煌煌と燃える光源
光はどこからくる?

わたしのからだは同じ
宇宙の素粒子
宇宙のひかり

この宇宙のこの銀河の太陽系の地球の日本のこの大地のうえに
このからだに宿る宇宙

計り知れない広大さを前に
ちっぽけすぎるからだを前に
ここからすべてが始まる
宇宙の瞬きを胸に

150億光年の彼方まで
飛躍する意識
共鳴する意識
そして旅の果てに

胸に宿る新たな宇宙を見つける
胸にうずく愛の中に
宇宙をみつける

ここにいるわたし

わたしは宇宙

宇宙

 

 

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